出力に 7405 を使う

いくつか5V対応回路を作ってみましたが、制御信号などで 5V を出力する場合というのは1つの回路であまり多くありません(1,2本ぐらい)。もうちょっと出力が多い場合は 7405 を使うと便利でした。

7404 は入力信号を反転するだけのゲートが6つ入ったとても基本的なゲートですが、7405 は出力がオープンドレインとなっています*1。実際の回路では 74LV05A (部品販売サイトで検索したら先頭にでてきたのでなんとなくそれにした)を使用しました。

出力がオープンドレインのため、プルアップ抵抗によって出力電圧を1ピンずつ設定することが出来ます。厳密に調べると抵抗値によって遅延時間を考える場合がありますが、今回の回路がそれが重要でないとか私の不勉強などで言及しません。5V/3.3V 出力案件では下記の3通りです。

  • 5Vプルアップ/ 5V 出力
  • 3.3Vプルアップ/ 3.3V 出力
  • プルアップ抵抗無し / 既存のプルアップ電圧での出力

外部の回路があらかじめプルアップしているために本来は3番目の出力が必要で 7405 を選びました。5V出力回路なり、内部回路で単純に反転が必要という場面があり、当初は余ると思った6ゲートは全て使いました。

内部回路で必要になるというのは PLD 系ではあまりないとは思いますが、ピン数が限られているときには必要となります。こういった使い方では意外と便利でこれは 7407 ではできません。難点といえばソースコードでトップモジュールを反転出力する必要があることや、プルアップ抵抗が基板の物理面積を専有してしまうことでしょうか。
いわゆるトレードオフの関係ですので適材適所に選びたいところです。また 7405 には1ゲート版や3ゲート版もあるようです。

今回はロジック向けに 5V 出力を目的としていますので、別用途で高い電圧が必要な場合はシリーズ別に確認してください。 74LV05A では耐圧 7V までですが、 LS シリーズだともっと高くなります。

こういう事を最後に書くのはなんですが、諸先輩方からはあたりまえと鼻で笑われることかもしれません。

*1:7406 はオープンドレインかつ出力の耐圧が大きいらしい, 7407 は非反転